マスクで肌荒れするのはなぜ?
肌が荒れる原因と対策を紹介
マスクで肌荒れするのはなぜ?肌が荒れる原因と対策を紹介
マスク生活が落ち着いた今でも、「マスクをすると肌が荒れる」「外したとたんに乾燥や赤みが目立つ」といった悩みを持つ方は少なくありません。私たちの肌は、マスクを着用することで、摩擦や蒸れ、そして急激な乾燥といった複数の刺激にさらされやすくなります。
その結果、肌のバリア機能が低下し、ニキビや湿疹などの肌荒れを引き起こしてしまうことがあるのです。本記事では、マスク着用によって肌が荒れる具体的な原因を深掘りし、マスク着用時および外した後の適切な肌荒れ対策について詳しくご紹介します。
約6割が普段からマスクを着けている

出典:株式会社クロスマーケティング「マスクに関する調査」(2025年3月)
新型コロナウイルスの流行から数年が経過し、街中でマスクを着ける習慣は以前に比べて落ち着いてきた印象があります。しかし、2025年現在においても、日常的にマスクを着用している方は決して少なくありません。
株式会社クロスマーケティングが2025年に行った「マスクに関する調査」によると、全国20〜69歳の男女を対象とした調査で、普段から「マスクを着ける日が多い」と回答した方は56.8%と、約6割に上ることがわかりました。特に40~60代の女性では、6〜7割と高い割合でマスクを着用する習慣が続いていることが明らかになっています。
この結果から、多くの方にとってマスクは生活の一部として定着しており、それに伴う肌荒れの悩みも引き続き身近な問題となっているのです。
マスクで肌が荒れる原因は?
マスク着用によって肌荒れが起きる背景には、いくつかの原因が複雑に絡み合っています。ここでは、特に肌へ大きな影響を与える「蒸れ」「乾燥」「摩擦」という3つの主要な原因について詳しく見ていきましょう。
蒸れ
マスク内部が蒸れている状態も、肌荒れにつながります。マスクを着用していると、呼気や汗によってマスク内部に湿気がこもり、高温多湿の状態になりがちです。湿度が高い環境が続くと、肌表面に存在する雑菌やアクネ菌が繁殖しやすい状態をつくり出します。マスクの内部が蒸れている状態は、ニキビや吹き出物といった炎症性の肌トラブルを引き起こす大きな原因になるのです。
また、呼気や汗によってマスク内部が高温多湿の状態になり、肌がふやけていると、皮膚のバリア機能が一時的に低下し、外部からのわずかな刺激に対してもダメージを受けやすくなります。
乾燥
乾燥が肌荒れの原因となることはご存じの方も多いため、普段から意識をしている方が多いでしょう。しかし、「マスクをしていれば乾燥を防げる」と考えている方は少なくありません。ところがマスクを外した瞬間、内部にこもっていた水分が、外の乾燥した空気に触れることで急激に蒸散します。このとき、肌表面の水分まで一緒に奪い去ってしまうため、かえって肌は乾燥しやすくなるのです。
マスクの着け外しによる「蒸れる→急激に乾燥する」の繰り返しが、水分を保持する力を低下させ、肌荒れを招きます。
摩擦
マスクと肌の摩擦も肌荒れの原因です。摩擦は、マスクの着け外しのときの他、会話や呼吸、表情に変化があったときにも起きています。何気なくとっている動作によって繰り返される摩擦が、肌表面の角質層を傷つけ、肌荒れを引き起こしやすくしているのです。
肌荒れは肌のバリア機能が低下することで起こる

そもそも、肌荒れはどうして起こるのでしょうか。私たちの肌には、外部からの刺激の侵入を防ぎ、また肌内部の蒸散を防ぐ、「バリア機能」が備わっています。これは、肌の最も外側にある角質層が担っている重要な役割です。
しかし、前章で述べたようなマスクによる「蒸れ」「乾燥」「摩擦」といったダメージが肌に繰り返し加わることで、肌のバリア機能が徐々に低下してしまいます。バリア機能が低下すると、外部からのわずかな刺激に対しても肌が過敏に反応するようになり、赤み、かゆみ、ニキビ、乾燥といったさまざまな肌荒れ症状が現れます。肌の健康を保ち、トラブルを防ぐためには、このバリア機能を正常に保ち、低下させないための適切なケアが非常に大切です。
肌荒れについては、こちらの記事をご覧ください。
肌荒れってどんな状態?原因と予防のポイント、お手入れ方法を紹介
マスクによる肌荒れ、どうやって対策すればいい?
マスクによる肌荒れを防ぎ、低下したバリア機能を回復させるためには、日常の行動やスキンケアを見直すことが重要です。ここでは、いますぐ実践できる具体的な対策方法を紹介します。
肌荒れしにくいマスクを選ぶ
肌荒れ対策の第一歩として、肌への刺激が少ないマスクを選ぶことが大切です。例えば、以下のような点に気を付けて選ぶと良いでしょう。
■肌荒れしにくいマスクの選び方のポイント
| 選び方のポイント | 詳細 |
|---|---|
| 使い捨てマスクを選ぶ | 洗って繰り返し使える布マスクよりも、使い捨てマスクのほうが常に清潔な状態で使用できるため衛生的におすすめです |
| 立体型マスクの選択する | 顔とマスクの接触面積を減らせる立体型マスクは、摩擦による肌への刺激を軽減できます |
| 肌にやさしい素材を選ぶ | 綿やシルクなど肌触りがやさしい素材でできたマスクを選ぶと、肌への刺激を抑えることができます |
| ジャストサイズを選ぶ | サイズが大きすぎたり、小さすぎたりすると、マスクがズレて摩擦が起こりやすくなります。顔にぴったりフィットするジャストサイズのものを選びましょう |
マスク内の湿度を下げる
マスク内部の過剰な湿気は、雑菌の繁殖や、外したときの急激な乾燥につながります。そのような場合は、マスクの内側に清潔なガーゼやティッシュを挟むことで、呼気による湿気を吸収し、内部の湿度が必要以上に高くなるのを抑えられます。ガーゼやティッシュは、「湿ってきたな」と感じたらこまめに交換しましょう。また、マスク自体も、蒸れてきたら新しいものに交換してください。こまめに交換することにより、衛生状態を保ち、肌への負担を減らせます。
マスクを外したあとはスキンケアを行う
マスクを外した後の肌は、蒸れと乾燥の繰り返しによってバリア機能が低下し、刺激を受けやすい状態です。肌荒れの原因を放置しないよう、帰宅後はできるだけ早くメイクを落とし、十分な保湿を行いましょう。
クレンジング・洗顔をする
帰宅後は、できるだけ早めにクレンジングや洗顔を行い、肌を清潔に保つことが重要です。クレンジングや洗顔をする際は、特に「摩擦」に注意します。摩擦は肌のバリア機能をさらに低下させてしまうため、洗顔の際はぬるま湯でやさしく、泡で包み込むように洗いましょう。また、タオルで水分を拭き取る際にもこすらないよう、優しく押さえるようにして水分をとってください。クレンジング料や洗顔料は、肌にやさしい低刺激のものを選ぶと安心です。
保湿をする
洗顔や入浴の後は、肌の水分が必要以上に蒸散しやすくなっています。何もつけずにいる時間が長くなるほど乾燥が進むため、洗顔後は時間をおかずに、すぐに保湿ケアを始めましょう。保湿の際は、化粧水で肌にしっかりと水分を与えたあと、乳液やクリームなどの油分を含むアイテムで水分が逃げないようフタをします。保湿する際も、肌を強くこすらないよう注意し、手のひらで優しく包み込むようになじませることが大切です。
紫外線対策を行う
「マスクで隠れているから大丈夫」と思われがちですが、紫外線対策も肌荒れ予防には欠かせません。紫外線は、不織布マスクであっても100%防げるわけではないので、マスクで隠れている部分も含め、顔全体に日焼け止めを塗るようにしましょう。また、外出時間が長い場合は、日焼け止めをこまめに塗り直すことも重要です。紫外線は肌のバリア機能を低下させ、炎症や乾燥の原因になるため、必ず対策を行ってください。
規則正しい生活習慣を見直す
肌荒れは、外側からの刺激だけでなく、体の内側のコンディションにも大きく左右されます。生活リズムを整え、内側から肌をサポートしましょう。
栄養バランスのとれた食事をとる
肌の健康は日々の食事から作られます。栄養バランスを考えた食事を3食規則正しく食べることが大切です。特に、肌のもととなるたんぱく質や、肌の生まれ変わりを助けるビタミンB群、紫外線ダメージのケアに役立つビタミンCなどを意識してとると良いでしょう。
栄養バランスについては、こちらの記事をご覧ください。
五大栄養素とは?その働きや種類、食生活への役立て方を紹介
質のいい睡眠をとる
肌の修復をサポートする成長ホルモンが分泌されるのが、睡眠中です。睡眠不足が続くと、肌が生まれ変わるサイクルであるターンオーバーが乱れ、乾燥やニキビなどの肌荒れが起きやすくなります。質のいい睡眠をしっかりとるために、就寝前のスマートフォン使用を控えたり、寝室の照明を暗くしたりすることも大切です。
正しい知識とケアでマスク肌荒れを防ごう
マスクの着用習慣が続くなかで起こる肌荒れは、「蒸れ」「乾燥」「摩擦」という3つの刺激が肌のバリア機能を低下させることで引き起こされます。
マスクによる肌荒れは、肌にやさしいマスクを選ぶことやこまめに交換すること、そしてマスクを外した後の保湿ケアを丁寧に行うなど、日々のお手入れで大きく改善することが可能です。本記事で紹介した正しい知識と適切なケアを実践し、マスクを賢く活用しながらも、すこやかで美しい肌を手に入れましょう。
よくある質問(FAQ)
マスクで肌が荒れる原因はなんですか?
マスクによる肌荒れは、主に3つの要因が重なって起こります。1つ目は、マスク内部が呼気で高温多湿になり雑菌が繁殖しやすくなる「蒸れ」。2つ目は、マスクを外した際に内部の水分が一気に蒸散し、肌の水分まで奪ってしまうことによる「乾燥」です。3つ目は、会話や着け外しによってマスクが肌にこすれる「摩擦」。これらが肌のバリア機能を低下させ、肌荒れを引き起こします。
肌荒れしにくいマスクの選び方を教えてください。
マスクを選ぶ際は、衛生面から、洗って繰り返し使うタイプよりも使い捨てマスクの活用がおすすめです。また、顔との接触面積が少ない立体型マスクを選ぶと、摩擦による刺激を軽減できます。さらに、顔のサイズに合っていないマスクはズレて摩擦の原因となるため、顔にぴったりフィットするサイズを選びましょう。
マスクで肌荒れしないためにどんな対策ができますか?
マスクによる肌荒れを防ぐには、まずマスク内部の過度な蒸れや湿気を防ぐことが大切です。マスクをこまめに交換したり、帰宅後はすぐにメイクを落として保湿をしたりすることで予防になります。これに加えて、紫外線対策や栄養バランスと質のいい睡眠を意識することも、内側から肌の健康を支えるために大切です。
この記事の監修医師
松田明子
専門は美容皮膚科、腎臓内科、内科。
東京女子医科大学卒業。大学病院、都内総合病院勤務を経て2017年都内美容クリニック院長に就任。
2023年3月よりsenshin clinicの美容皮膚科医長に就任。
所属学会:日本内科学会(認定医)、日本透析医学会(専門医)、日本腎臓学会(専門医)、日本再生医療学会(会員)、日本抗加齢学会(会員)、日本美容皮膚科学会(会員)