季節の変わり目に増える肌荒れとは?
ゆらぎやすい時期の対策を紹介
季節の変わり目に増える肌荒れとは?ゆらぎやすい時期の対策を紹介
「季節の変わり目になると、急に肌がカサつく」「季節の変わり目にTゾーンのベタつきや毛穴の目立ちが気になる」といった悩みを抱えていませんか?
季節の変わり目は、気温や湿度の急激な変化によって肌のコンディションが乱れやすい時期です。この記事では、肌タイプ別に起こりやすいトラブルと理由、すこやかな肌を保つスキンケアのポイントを紹介します。季節の変わり目にもゆらぎづらい、安定した肌を目指しましょう。
【肌タイプ別】季節の変わり目に起こりやすい肌トラブル
肌トラブルにはさまざまな種類がありますが、特に季節の変わり目は、元々の肌タイプによって現れやすい症状が異なります。ここでは、代表的な3つの肌タイプ別に、起こりやすいトラブルの内容を見ていきましょう。
【乾燥タイプ】乾燥によるカサつきやつっぱり感
乾燥タイプの方は、季節の変わり目には肌の水分保持能力がさらに低下しやすくなるため、洗顔後に肌が引っ張られるような強いつっぱり感を覚えたり、頬や口元など皮脂分泌の少ない部分にカサつきが生じて粉を吹いたりすることがあります。
肌には元々、肌表面の皮脂膜や、角質細胞の内部にある天然保湿因子(NMF)、角質細胞の隙間を埋めるように存在する細胞間脂質(セラミドなど)が一体となって肌を外部刺激から守ったり、水分が蒸発するのを防いだりする「バリア機能」が備わっていますが、乾燥タイプの方はこの機能があまり強くありません。さらに、季節の変わり目の気温や湿度の変化によってバリア機能が低下し、普段は何ともないような軽い刺激に対してもピリピリ感を覚えることがあります。

【脂性タイプ】ベタつき・毛穴の目立ち
脂性タイプの方は、気温の上昇や湿度の変化によって皮脂の分泌バランスが崩れやすく、季節の変わり目には肌のベタつきが顕著になります。額や鼻筋といったTゾーンを中心として肌の表面に過剰な皮脂が浮き、皮脂の排出が盛んになることや肌のキメが乱れることで、毛穴の開きが目立ちやすくなるのもこの時期に多い悩みです。
さらに、時間が経つにつれてメイクが浮きやすくなる「メイク崩れ」や、毛穴に皮脂とファンデーションが溜まる「毛穴落ち」も起こりやすくなります。
【ゆらぎタイプ】肌の状態がゆらぎやすくなる
ゆらぎタイプの方は、外部環境の変化に対して非常にデリケートに反応し、肌の状態が一時的に不安定になりやすいのが特徴です。特に、外部環境の変化が大きい季節の変わり目には、普段は問題なく使えている化粧品が急にしみたり、衣類のこすれなどによって刺激を感じたりすることもあるでしょう。
特定の原因が思い当たらなくても、かゆみや赤み、肌の違和感が出やすくなり、肌状態が一定に保たれず調子の波が非常に大きくなる傾向があります。
季節の変わり目に肌トラブルが起こりやすい理由
季節の変わり目に肌トラブルが起こりやすいのは、環境の大きな変化に肌が順応しきれなくなるためです。ここでは、春から夏、そして秋から冬にかけての具体的な原因について紹介します。
紫外線や汗、冷房によるダメージ
春から夏にかけては、急速に強くなる紫外線が肌にダメージを与え、バリア機能を低下させてしまうため注意が必要です。
また、気温上昇に伴い汗の分泌が増えますが、汗が蒸発する際に肌そのものの水分まで奪ってしまいます。角質層の水分が不足すると、肌は水分を閉じ込めるために皮脂を分泌します。こうして、表面はベタつくのに内側が乾燥する「インナードライ」状態になるのです。
さらに、冷房の送風や屋内外の激しい温度差は血行不良につながります。すると、血液によって肌に運ばれる酸素や栄養素の量が少なくなるため、すこやかな肌をキープしにくくなるのです。

気温と湿度の低下による乾燥
秋から冬への移行期は、外気の湿度が急激に下がるため、肌表面から水分が失われやすくなり、カサつきや粉ふきが目立ち始めます。
さらに、気温の低下によって血行が悪くなると、肌に必要な酸素や栄養素が届きにくくなり、肌の生まれ変わりである「ターンオーバー」が低下して肌がごわついてしまうこともあります。ターンオーバーとは、肌の奥で新しい細胞が作られ、古い角質がはがれ落ちるサイクルを指し、これが低下すると肌の表面に古い角質が溜まってしまうのです。
急激な環境変化やストレスによるバリア機能低下
季節を問わず、数日単位で気温や湿度が乱高下すると、肌が本来持っているバリア機能が低下しやすくなります。また、春先などは入学・卒業、就職や異動といった環境の変化や生活リズムの変化が多く、ストレスを感じることもあるでしょう。このようなストレスは自律神経の乱れを招き、血行不良やターンオーバー低下の原因となります。
季節の変わり目におすすめのスキンケア
肌状態が不安定になりがちな季節の変わり目には、その時々の肌のコンディションを丁寧に見極め、スキンケアの考え方を柔軟に変えていくことが大切です。ここでは、意識したいポイントを3つに分けて紹介します。
「いつもどおりの洗顔・クレンジング」を見直し、洗いすぎを防ぐ
季節の変わり目は、気温や湿度の変化によって肌がデリケートになっているため、いつもどおりの洗顔・クレンジングでも刺激に感じてしまうことがあります。
洗顔の際は、洗顔料を十分に泡立て、泡を肌と手のあいだのクッションにして、こすらず優しく洗うことが重要です。すすぎには32~34℃のぬるま湯を使い、必要な皮脂を奪いすぎないように意識しましょう。
特に春から夏にかけては、「肌をさっぱりさせたい」「ベタつきが気になるから」という理由で、一日に何度も洗顔したり、ゴシゴシと洗ったりする方もいるかもしれませんが、洗いすぎには十分に注意してください。
スキンケアは一気に切り替えず、「水分と油分」を微調整する
春から夏、あるいは秋から冬の移行期に、スキンケア用品を夏用や冬用に急に切り替えると、肌が環境の変化に対応できず混乱しやすくなります。
特に春から夏にかけては、ベタつきを避けるために乳液やクリームを省きたくなりますが、水分だけを補給しても油分で蓋をしなければ、内部の乾燥が進むインナードライを招きかねません。まずは化粧水で角質層まで水分をたっぷり補った上で、その日の肌状態に応じて、軽めの質感の乳液やクリームで油分量を調整しましょう。
反対に秋から冬にかけて乾燥を感じ始めたら、しっとりタイプの冬用スキンケアを少しずつスキンケアのステップに取り入れていきます。ヒアルロン酸などの保湿成分で角質層を満たし、肌のバリア機能をサポートすることが大切です。
紫外線対策は、季節の変わり目こそ油断しない
季節の変わり目は紫外線量が大きく変化する時期であり、日差しがそれほど強くないと感じる日でも、実際には多くの紫外線が降り注いでいることがあります。
日焼け止めは、季節を問わず通年使用するのが理想的です。また、紫外線は屋内でも窓越しに届くため、外出しない日でも忘れずに塗ってください。
汗や皮脂の分泌量が変化しやすい時期は、日焼け止めが落ちやすくなることを考慮してこまめに塗り直しましょう。塗り直す前は肌を洗浄するか、難しい場合はティッシュなどで軽く押さえて肌を清潔に整えてから塗ると、ムラなくきれいに仕上がり、肌への負担も軽減できます。
正しいスキンケアで、季節の変わり目もいい肌を目指そう
季節の変わり目は、気温や湿度の変化、生活環境の移り変わりなどによって肌に負担がかかる時期です。しかし、こうした変化をあらかじめ理解し、その時々の肌の状態に合わせた適切なスキンケアを意識することが、肌トラブルを防ぐカギとなります。
毎日の洗顔・クレンジングや保湿を、季節の進みに合わせて見直してみましょう。さらに、一年を通した紫外線対策を習慣化することで、どんな季節でも自信の持てるすこやかな肌を育てていけます。
よくある質問(FAQ)
季節の変わり目に肌のベタつきが気になります。対策はありますか?
春から夏にかけて気温が上がると皮脂の分泌が増えますが、この時期のベタつきは「インナードライ」のサインである可能性も考えられます。対策としては、ベタつくからといって洗顔をしすぎないこと、そして化粧水でたっぷりと水分を補給した後に、少量の乳液やクリームで必ず蓋をすることが大切です。肌の水分と油分のバランスを整えることで、過剰な皮脂テカリを抑えやすくなります。
夏でもクリームは塗ったほうがいいですか?
夏でもクリームや乳液は使用することをおすすめします。クリームや乳液は油分を含んでおり、化粧水で与えた水分を逃さない「蓋」の役割をするためです。
夏は冷房による乾燥や、汗の蒸発によって肌内部の水分が奪われることがあるため、油断せずにスキンケアしましょう。ベタつきが気になる場合は、油分が控えめでさっぱりしたテクスチャーの乳液を選ぶのがおすすめです。
春から夏、秋から冬のスキンケア用品は、どのように切り替えればいいですか?
季節の移行期にスキンケア用品を切り替える際は、一気にすべて替えるのではなく、肌の状態を観察しながら少しずつ切り替えるのがポイントです。例えば、春から夏なら、こってりしたクリームを軽めの乳液に変える、秋から冬なら、保湿力の高い美容液やしっとりタイプの化粧水を1アイテムずつ追加していくといった方法があります。急激な変化による肌への負担を避け、今の肌が必要としている成分を補うように微調整していきましょう。
この記事の監修医師
松田明子
専門は美容皮膚科、腎臓内科、内科。東京女子医科大学卒業。大学病院、都内総合病院勤務を経て2017年に都内美容クリニック院長に就任。2023年3月よりsenshin clinicの美容皮膚科医長に就任。現在は都内美容クリニック勤務。
所属学会:日本内科学会(認定医)、日本透析医学会(専門医)、日本腎臓学会(専門医)、日本再生医療学会(会員)、日本抗加齢学会(会員)、日本美容皮膚科学会(会員)