肌の糖化とは?
メカニズムと肌への影響、対策のポイントを紹介
肌の糖化とは?メカニズムと肌への影響、対策のポイントを紹介

公開日:2026年5月21日 更新日:2026年5月21日
肌の糖化とは?メカニズムと肌への影響、対策のポイントを紹介

「肌の糖化」という言葉を耳にしたことはあっても、具体的に肌がどうなるのかイメージしづらい方も多いのではないでしょうか。肌の糖化は、ハリ低下や黄ぐすみにつながるとされるため美容の大敵といえます。

この記事では、肌の糖化はどのようなメカニズムで起こるのか、肌にどのような変化をもたらすのか、どのような対策をすればいいのかを紹介します。

肌の糖化とは

「肌の糖化」とは、肌のたんぱく質が血液中の糖と結びついて徐々に変化することをいい、「肌の焦げ」に例えられることもあります。
ここでは、体内で起こる糖化の仕組みについて見ていきましょう。

糖化反応のメカニズム

糖化反応とは、たんぱく質(アミノ酸)と糖が高温によって結びつき、たんぱく質が本来の性質とは変わってしまう化学変化のことです。高温による糖化反応のわかりやすい例としては、パンや肉を加熱すると香ばしく色づくメイラード反応が挙げられますが、体温のような低い温度でもゆっくりと糖化反応が進むことがあります。

体内の糖化反応は、体を構成するたんぱく質と、血液中の余分な糖が結びつくことで進みます。反応の初期段階では元に戻ることもありますが、反応が進むとたんぱく質は固くもろくなり、元に戻りにくくなるのです。

糖化物質の蓄積の影響

たんぱく質と糖が長い時間をかけて結びついてできる糖化物質を、AGEs(終末糖化産物)といいます。
この物質には周囲のたんぱく質同士の結合を強くする性質がありますが、たんぱく質は強く結合するとやわらかさを失って硬くもろくなりやすくなるのです。

AGEsの一部は分解されて体外に排出されますが、加齢などで分解や排出がされにくくなります。AGEsは体内で作られるほか、先に紹介したようなメイラード反応を起こした食品によって体内に入ることもあります。

糖化が肌に及ぼす変化

真皮のコラーゲンやエラスチンに糖化が関わると、肌の見た目や触感にどのような変化が現れるのでしょうか。ここでは、よく言及される変化を紹介します。

ハリや弾力の低下

肌の奥にある真皮にはコラーゲンが網目のように張り巡らされ、そのコラーゲンの網目をつなぎとめるエラスチンがバネのように伸び縮みすることで、しなやかさを生み出しています。ここにAGEsが蓄積するとコラーゲンやエラスチンが固くなり、真皮の柔軟性が低下するのです。

真皮の柔軟性が低下すると、表情を戻したあとの皮膚が戻りにくかったり、肌に触れたときにハリと弾力が低下したように感じられたりするでしょう。
ハリと弾力の低下は加齢や紫外線、乾燥などにも影響されるため、肌の糖化だけが原因とは限りませんが、要因のひとつとして意識しておくことは大切です。

黄ぐすみ

黄ぐすみとは、肌全体や一部分のトーンが黄色みを帯びて濁り、透明感や血色が足りないように見える印象のことです。くすみ全般の中でも、特に黄色みが強いタイプを指します。

肌の糖化が進むと、肌の土台となるコラーゲンやエラスチンなどのたんぱく質の性質が変わることで、肌そのものの質感が変化します。その結果、肌表面に対する光の透過や反射が鈍ることで、肌が黄色く濁って見えるのです。

肌の糖化が進行する背景

肌の糖化はゆるやかな変化であり、急激に進行することはありません。その一方で、進行しやすくなる背景があります。ここでは、その背景を2つ紹介します。

血糖と食生活

肌の糖化が進行する背景のひとつに挙げられるのが、高血糖です。高血糖の状態では血液中に存在する糖の量が常に多いため、糖化しやすくなります。

血糖値は、炭水化物や糖分を含む飲食物をとった後に上がり、その後はインスリンというホルモンの働きで低下するのが健康な状態です。ところが、炭水化物や糖分が過剰な食生活を続けることで食後の血糖値が急激に上がる状態が繰り返されると、血糖値が下がりにくくなり、高血糖といわれる状態になっていくのです。

炭水化物や糖分を含む飲食物のとりすぎはもちろんですが、間食の回数が多いことも高血糖を招きます。飲食の回数が多いと、血糖値が低下するための十分な時間がなく、血糖値が下がりきる前に次の糖分が入ってきてしまうことで血糖値の高い状態が続くためです。

また、揚げ物や焼き色の強い食品には、調理の過程でできるAGEsが多く含まれることがあり、とりすぎには注意が必要です。

肌で発生する活性酸素

肌の糖化が進行する背景として、表皮や真皮にある肌細胞で発生する活性酸素の関わりも指摘されています。
活性酸素とは、通常の酸素よりも活性が高く、周囲の物質を酸化する分子のことです。少量では健康を害することはありませんが、紫外線、喫煙、慢性的な睡眠不足、強いストレスなどによって過剰に発生すると、健康を害することがあります。

活性酸素はたんぱく質の酸化を進め、糖化反応を促進することが示唆されています。真皮のコラーゲンとエラスチンが糖化すると硬くもろくなることは前述しましたが、紫外線はコラーゲンとエラスチンを分解しやすくする要因にもなるため、紫外線を避けるに越したことはありません。

糖化の進行を避けるためには、喫煙や睡眠不足、ストレスが続くような状況も避けたほうがいいでしょう。

肌の糖化への対策ポイント

体内で起こる糖化という現象を、完全になくすことはできません。ですが、少しでも進行を遅くするための対策に取り組むことは大切です。ここでは、毎日の生活で無理なく取り入れられる対策のポイントを2つ紹介します。

食事と血糖の管理

食事の際は、食後の血糖が急激に上がらないようにする食べ方をおすすめします。
白米や餅、食パン、砂糖を多く使った食品は糖質として吸収されやすく、食後の血糖が急に上がってしまうことがあるため控えめにしてください。
ただし、糖質を摂取しなければよいというわけではありません。脳や身体の活動には糖質も必要なので、量や方法に配慮しながら適切に摂取しましょう。
食物繊維の多い副菜をそえるほか、食べる順番を肉や魚、次に野菜、最後に炭水化物にすると、腸で吸収するスピードが遅くなるので血糖値の急な上昇を抑えられます。

また、食事の面では揚げ物や焼き色の強い食品にも注意してください。こういった食品をとることが多い場合は、蒸す・煮るなど調理法を変えるのも一案です。

紫外線対策と保湿

紫外線は真皮のコラーゲンやエラスチンにダメージを与え、糖化と組み合わさるとハリや弾力の低下が進みやすいと考えられます。日焼け止めや帽子・日傘などで、紫外線を極力避けることをおすすめします。

化粧品の使用だけで糖化を抑制したり予防したりできるとは限りませんが、肌をすこやかな状態に近づけておくことは重要です。ヒアルロン酸配合のスキンケア用品などで角質層の潤いを守り、乾燥やバリア機能の低下を防ぎましょう。

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肌の糖化対策は、食事とスキンケアを基本に無理なく続けよう

糖化とは、たんぱく質と糖が結びつき、たんぱく質が本来の働きをしにくくなる現象をいいます。糖化が肌で起こると、ハリや弾力の低下、黄ぐすみなどにつながると考えられています。

肌の糖化を完全に防ぐことはできませんが、進行を遅らせるための対策は重要です。血糖値を急激に上げすぎない食事の工夫、揚げ物や焼き色の強い食品の見直し、紫外線対策や保湿といったスキンケアといったことが対策になります。今日できることから、無理なく続けて美しい肌を守っていきましょう。

よくある質問(FAQ)

肌の糖化は食事だけで防げますか?

肌の糖化を完全に防ぐことはできませんが、糖化の進行を遅らせるために食事の工夫をすることは大切です。
食後に急に血糖が増加しないように、白米や餅、食パン、砂糖を多く使った食品を控えめにしたり、食物繊維の多い副菜をそえたりするのがおすすめです。また、食べる順番は肉や魚、次に野菜、それから炭水化物にしてみてください。
揚げ物や焼き色の強い食品を避け、蒸す・煮るといった調理法を選ぶのもいいでしょう。

肌の糖化は化粧品で防げますか?

化粧品だけで糖化を完全に防ぐ、あるいは体内の糖化反応を止めることはできません。一方で、紫外線によって発生する活性酸素と肌の糖化の関係が指摘されているため、紫外線対策はとても重要です。日焼け止めで紫外線を防ぐとともに、化粧水などによる保湿で肌の状態をすこやかに保つことも大切といえます。

肌が糖化するのは加齢の影響ですか?

肌の糖化は加齢だけが原因ではありませんが、糖化が進んだ結果蓄積する物質(AGEs)は、加齢とともに分解・排出がしにくくなるとされています。ただし、血糖や食生活、紫外線、喫煙など生活習慣の影響も大きいため、若い世代でも、生活の偏りが重なると影響が出やすくなることがあります。

この記事の監修

松田明子

専門は美容皮膚科、腎臓内科、内科。東京女子医科大学卒業。大学病院、都内総合病院勤務を経て2017年に都内美容クリニック院長に就任。2023年3月よりsenshin clinicの美容皮膚科医長に就任。現在は都内美容クリニック勤務。

所属学会:日本内科学会(認定医)、日本透析医学会(専門医)、日本腎臓学会(専門医)、日本再生医療学会(会員)、日本抗加齢学会(会員)、日本美容皮膚科学会(会員)

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