5月の肌荒れはなぜ起こる?
春から夏に向けたスキンケアの見直し
5月の肌荒れはなぜ起こる?春から夏に向けたスキンケアの見直し

5月の肌荒れはなぜ起こる?春から夏に向けたスキンケアの見直し

肌寒い日が遠のき、日差しが心地よく感じられる5月。そんな季節でも、ふと鏡を見たとき「肌がカサつく」「急に肌が荒れてしまった」といった悩みに直面した経験はありませんか?

5月は、実は一年の中でも肌にとって過酷な時期です。この記事では、紫外線・湿度・気温の変化や花粉・黄砂・PM2.5の飛散が肌に与える影響、さらに自律神経の乱れによる「肌の5月病」について見ていきながら、この時期ならではのスキンケアのポイントを紹介します。

5月の肌荒れの原因を、ここ数年の気象変化から見る

ここ数年、日本の気候は極端な暑さや急激な変化が目立つようになってきました。5月というと穏やかなイメージがありますが、実は肌荒れを招きやすい気象に変わりつつあります。

5月のUV量は真夏並み?ここ数年の極端な気象傾向

気象庁の「UVインデックス」の統計によれば、一年で最も紫外線が強いのは真夏(7~8月)ですが、5月の紫外線の強さはすでに真夏の約8~9割に達しています。日によっては真夏と変わらない「非常に強い」UVインデックス(8~10)が観測されることも珍しくありません。
ここ数年は春から夏への移行が早まる傾向にあり、5月にはまだ十分なUV対策ができていない上に、体が強い日差しに慣れていないことも考えられます。この段階で強い紫外線を浴びる「うっかり日焼け」が、5月の肌荒れの大きな要因となっています。


※気象庁「日最大UVインデックス(観測値)の月平均値の数値データ表」をもとに作成

地表に届く紫外線にはUV-AとUV-Bの2種類があり、UV-Aは雲や窓ガラスを通り抜け、肌の奥深く(真皮層)にまでダメージを与えてハリや弾力の低下を招く「光老化」の原因とされています。一方、UV-Bは肌表面にダメージを与え、日焼けや赤みといった炎症を引き起こすのが特徴です。
特に5月は、UV-Aが地表に降り注ぐ量が一年のうちで最も多い時期である(日本化粧品工業会のデータ)ことがわかっています。この時期の肌は、冬の乾燥ダメージからまだ回復しきっていない無防備な状態にあるため、強力なUV-Aの刺激を受けやすく、結果として肌荒れを起こしてしまうのです。

湿度は3月のまま?「早すぎる夏日」が招く乾燥

過去10年の気象統計(気象庁「過去の気象データ・ダウンロード」より算出)を見ると、3~5月にかけて気温は急激に上昇する一方で、最小湿度は3月並みの約20~30%を記録する日が依然として多いことがわかります。


※気象庁「過去の気象データ・ダウンロード」算出データをもとに作成

気温の上昇に伴い皮脂や汗の分泌は活発になりますが、空気が乾燥しているため肌の水分が蒸発しやすいため、肌表面はベタつくのに肌内部は乾燥している「インナードライ」に注意が必要です。

さらに近年は、5月の段階で最高気温が30度を超える真夏日となる日も珍しくなく、冷房の稼働開始が早まっています。冷房による室内の極端な乾燥と屋外の熱気による激しい寒暖差が、自律神経の乱れや血行不良を招き、肌荒れを悪化させる一因となるのです。

春から初夏にかけて飛散する花粉や黄砂、PM2.5

5月になるとスギ花粉の飛散は落ち着くものの、代わってカモガヤなどのイネ科の花粉や、黄砂、PM2.5の飛散がピークを迎えます。これらの微粒子は非常に小さく、肌に付着したりキメの隙間に入り込んだりして物理的な刺激となるのです。
特に黄砂やPM2.5は、5月の強い風によって広範囲に飛散しやすいため、外出後の肌には目に見えない汚れが大量に付着しています。これらの物質が肌にとどまることで、かゆみや赤みといった肌トラブルを引き起こしやすくなります。

精神的ストレスが、いわゆる「肌の5月病」を招く

いわゆる「肌の5月病」は、5月特有の気象条件だけでなく、環境変化によるストレスも一因かもしれません。4月に多い環境変化による緊張が、ゴールデンウィークの長期休暇を境に一気に緩み、自律神経のバランスが乱れて肌に影響を与えることがあります。また、連休中の夜更かしや偏食といった生活リズムの乱れも、心身にとっては大きな負担です。

自律神経のバランスの乱れは、肌のターンオーバーやバリア機能に影響を与えます。
バリア機能とは、肌表面の皮脂膜や、角質細胞の内部にある天然保湿因子(NMF)、角質細胞の隙間を埋めるように存在する細胞間脂質などが一体となって肌を外部刺激から守り、水分が蒸発するのを防ぐ機能のことです。ターンオーバーやバリア機能をサポートするのは、血液によって肌に運ばれる水分や栄養素ですが、自律神経のバランスの乱れは血行不良を招くため、肌に十分な水分や栄養が届きにくくなります。
その結果、ターンオーバーやバリア機能が低下し、肌の乾燥やくすみ、肌荒れなどのトラブルが起こりやすくなるのです。

精神的なだるさや疲れを感じているときは、同時に肌の回復力も低下していると考え、いつも以上に丁寧なケアを心掛ける必要があります。

5月の肌荒れを防ぐスキンケアのポイント

5月の肌荒れを防ぐためには、季節に合わせたスキンケアが必要です。ここでは、インナードライや紫外線、微粒子汚れを防ぐための具体的な対策を紹介します。

「先回り保湿」で油分と水分のバランスを整える

皮脂が気になるからといって乳液やクリームを使わずにいると、肌はさらに皮脂を分泌します。特にこの時期は、肌表面はベタつくと感じても内側が乾燥している「インナードライ」に陥りやすいため、水分と油分のバランスを整えるケアが大切です。5月の空気はまだ3月並みに乾燥しているため、まずは水分で満たす「先回り」のケアを心掛けましょう。

朝のスキンケアでしっかりと水分を補給することで、日中の過剰な皮脂分泌を抑えられます。保水力の高いヒアルロン酸を配合したアイテムで肌の水分量を底上げし、外気の影響を受けにくい土台を作っておくことが重要です。
その上から乳液やクリームを薄く塗って、水分を逃さないよう油分で蓋をすることを心掛けてください。

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夏本番前からUVケアとアフターケアを徹底する

5月の紫外線量はすでに真夏の約8~9割に達しているため、外出時は必ず日焼け止めを使用しましょう。特に首筋や耳の後ろなどは「うっかり日焼け」が起きやすいため、油断せずUVケアをすることが大切です。

もし強い紫外線を浴びてしまったと感じる日は、その日のうちに肌を落ち着かせるアフターケアを取り入れてください。冷やしたタオルやシートマスクで肌を落ち着かせてから、化粧水でたっぷり水分を与えて、乳液やクリームで蓋をします。このとき、肌をこすらないように、手のひらで押さえて肌に入れこむようにするのがおすすめです。

「春の微粒子汚れ」は帰宅後すぐに洗顔して落とす

花粉や黄砂、PM2.5を長時間肌に付着させておかないよう、帰宅後はできるだけ早くクレンジング料と洗顔料を使って汚れを落としましょう。特に黄砂には化学物質や細菌が付着していることもあるため、放置すると肌への刺激になります。

洗顔時には、肌のバリア機能を守るために32~34℃のぬるま湯を使うのが理想的です。熱すぎるお湯は必要な皮脂まで奪ってしまい、5月の外的要因により不安定になりがちな肌をさらに乾燥させてしまうため避けてください。たっぷりの泡で優しく洗い、微粒子汚れを早めに落とすことがすこやかな肌を守る秘訣です。

5月の肌荒れをケアして、すこやかな素肌で夏を迎えよう

5月の肌荒れの原因は、急激な紫外線量の増加や湿度の乱高下といった気象変化の他、4月からの環境の変化によるストレスなどが考えられます。スキンケアの内容は、近年の過酷な気象状況の変化に合わせてアップデートしていく必要があります。

丁寧なスキンケアと規則正しい生活を日々心掛けることが、5月の外的要因により不安定になりやすい肌を守るための大切な第一歩です。今から適切な対策を始めて、最高のコンディションで夏を迎えましょう。

よくある質問(FAQ)

5月なのに肌がひどく乾燥するのはなぜですか?

5月に肌がひどく乾燥するのは、気温が急上昇する一方で湿度は3月並みに低い日が多いことが原因です。気温が高くなると皮脂や汗で肌表面は潤っているように感じますが、空気が乾燥しているため肌内部の水分はどんどん蒸発してしまいます。表面はベタつくのに内側が乾燥する「インナードライ」の状態になることもあるため注意が必要です。

5月に紫外線対策を始めるのは早くありませんか?

紫外線対策を始める時期として、5月は決して早くありません。気象庁の統計では、5月の紫外線量はすでに真夏(7~8月)の8~9割に達しています。特に肌の奥にダメージを与える「UV-A」の量は5月が年間で最も多いため、今すぐ徹底した対策が必要です。体が強い日差しに慣れていないこの時期に「うっかり日焼け」をすることが、深刻な肌ダメージにつながります。

「肌の5月病」とはどんな状態のことですか?

「肌の5月病」とは病名ではなく、ゴールデンウィーク明け頃に、自律神経の乱れから肌の再生力が低下し、不調が長引く状態のことです。ストレスによって血行が悪くなると、肌のバリア機能が低下し、いつもなら気にならない刺激でも赤みやかゆみが出やすくなります。精神的なだるさとともに、肌のくすみやゴワつきが気になり始めたら、肌の5月病のサインかもしれません。

この記事の監修医師

松田明子

専門は美容皮膚科、腎臓内科、内科。東京女子医科大学卒業。大学病院、都内総合病院勤務を経て2017年に都内美容クリニック院長に就任。2023年3月よりsenshin clinicの美容皮膚科医長に就任。現在は都内美容クリニック勤務。

所属学会:日本内科学会(認定医)、日本透析医学会(専門医)、日本腎臓学会(専門医)、日本再生医療学会(会員)、日本抗加齢学会(会員)、日本美容皮膚科学会(会員)