肌の水分量を上げるには?
水分不足の目安とスキンケアのコツを紹介
肌の水分量を上げるには?水分不足の目安とスキンケアのコツを紹介

公開日:2026年6月18日 更新日:2026年6月18日
肌の水分量を上げるには?水分不足の目安とスキンケアのコツを紹介

「肌の水分量」という言葉を見ると、しっとりした肌を連想する方が多いのではないでしょうか。肌の水分量は肌の潤いと深い関係がありますが、どのくらいの量が適正なのか、疑問を持つ方も多いでしょう。

この記事では、肌の水分量の目安、肌に水分が保たれる仕組みと低下しやすい要因に加え、肌の水分量を保つためのスキンケアのコツを紹介します。

肌の水分量の目安

肌の水分量とは、多くの場合、肌表面の角質層にどれだけ水分が保たれているかを指します。

肌の水分量は、化粧品売り場のカウンターや美容系サロン、店頭のセルフ測定機器などで測定できるほか、家庭用のスキンチェッカー(肌水分計)でも簡易的に測定可能です。
多くのスキンチェッカーでは、健康的な肌の水分量の目安を35~50%前後としています。加齢とともに水分量は低下しやすい傾向があり、20~30%程度まで落ちると乾燥肌として感じられることが多いようです。

ただし、測定値は機器の原理や測定部位、季節や環境によっても差が出やすいため、あくまで参考値ととらえておくとよいでしょう。
測定機器によっては、測定直前に化粧水などを塗りすぎると数値が一時的に高く出る点にも注意が必要です。測定するときは、同じ測定機器・同じ時間帯・同じ頬の位置といった条件をそろえると、変化をつかみやすくなります。

肌の水分量の維持と低下

肌の水分量を左右する角質層の水分は、どのようにして維持されるのでしょうか。ここでは、角質層に水分が保たれる仕組みと、水分が逃げやすくなる要因を紹介します。

肌が水分を維持する仕組み

水分は血流によって肌へ運ばれ、真皮から表皮を経て角質層へと上がっていき、最終的には肌の外へ蒸散していきます。
水分量として計測されるのは角質層に存在する水分ですが、その下の表皮や真皮が潤っていなければ、角質層にまで十分な水分が届きません。表皮や真皮にはヒアルロン酸が存在し、水分を抱え込む役割を担っています。

さらに、これらの水分が蒸散しすぎないようにしているのが、肌に備わったバリア機能です。
バリア機能とは、肌表面の皮脂膜や、角質細胞の内部にある天然保湿因子(NMF)、角質細胞の隙間を埋めるように存在する細胞間脂質(セラミドなど)が一体となって肌を外部刺激から守り、水分が蒸散するのを防ぐ機能を指します。

肌の水分量が低下する要因

肌の水分量が低下する要因はひとつではなく、複合的に考えることが大切です。

・皮脂や天然保湿因子の流出
バリア機能を担う皮脂や天然保湿因子(セラミドなど)は、洗浄力の強い洗顔料や熱すぎるお湯を使うと洗い流されることがあります。

・不適切なスキンケア
洗顔後のスキンケアは、化粧水で水分を与えたあと乳液やクリームの油分で蓋をすることが大切ですが、化粧水だけで終わらせ乳液やクリームを使わないでいると、せっかく補給した水分が蒸発してしまいます。
また、ピーリングやスクラブといった過度な角質ケアを続けると、バリア機能が低下して水分が逃げやすくなることがあります。ピーリングやスクラブは敏感肌の方は避け、普通肌の方も肌の状態を見ながら月1回程度に留めるようにしましょう。

・外気の乾燥や紫外線
冬の乾燥する時期だけでなく、夏でもエアコンで乾燥することがあるので注意が必要です。紫外線によるダメージの蓄積も、肌の水分量を低下させる原因のひとつと考えられます。

・加齢
年齢を重ねると、体内のヒアルロン酸が減少するため、肌内部で水分を抱え込む力が低下しがちです。また、皮脂分泌も減少するためバリア機能が低下し、水分が蒸散しやすくなります。

出典:Longas MO.et al.: Evidence for the structural changes in dermatan sulfate and Hyaluronic acid with aging.
Referring the data from ”Cargo-hydr.Res1987;159:127~136”, “Shuster et al.Br J Dermatol.1975.93.639”

肌の水分量を上げるスキンケアのコツ

肌の水分量を上げるには、角質層に水分を届けるスキンケアと、角質層から水分を逃がさないスキンケアの両方が大切です。そのための具体的なコツを見ていきましょう。

スキンケアの順番とタイミング

スキンケアの順番は、「洗顔→化粧水→乳液・クリーム」が基本です。
洗顔で余計な汚れを落としたあと、化粧水で角質層にたっぷりと水分を与えます。化粧水を手のひらに出したとき、500円玉のサイズになるくらい使うのがひとつの目安です。さらに、与えた水分を蒸発させないため、油分を含む乳液やクリームで蓋をします。

美容液を使う場合は、基本的に化粧水の後に重ねます。一方、導入美容液(ブースター)は化粧水の前に使いますが、美容液と使い方が違うのは、両者の役割の違いによるものです。
美容液は化粧水で潤った肌に濃厚な成分を届ける役割であるのに対し、導入美容液は角質層をやわらかく整え、あとから重ねる化粧水や美容液が角質層に浸透しやすい役割を期待されています。製品によっても違うことがあるため、パッケージに書かれている説明をよく読んでください。

スキンケア成分の選び方

スキンケア用品を選ぶ際は、成分表示をきちんと確認することをおすすめします。肌の水分量を上げるなら、以下の成分に着目してみましょう。

<水分量を上げるためにおすすめのスキンケア成分>
・ヒアルロン酸:水分を引き寄せて保持する成分。自重の数百~千倍もの水分を吸着するといわれ、角質層の潤いをキープするのに役立つ。分子量が大きいものは皮膚表面にとどまって水分を保ち、小さいものは角質層に浸透して水分を保つ
・セラミド:角質細胞と細胞の間を埋める細胞間脂質の主成分。バリア機能を補い、水分が外へ逃げるのを防ぐ
・スクワラン:皮脂に近い性質をもつオイル成分で、肌表面に密着して水分の蒸散を防ぐ。べたつきが少なく、ニキビ肌や混合肌にも使いやすいとされる

敏感肌の方や肌がゆらぎやすい時期がある方は、香料やアルコールが入っていないものを選ぶとよいでしょう。

スキンケアのタイミング

洗顔後や入浴後の肌は皮脂やセラミドが洗い流され、角質層の水分が蒸散しやすい状態です。できるだけ早く保湿して、水分を逃さないようにしましょう。

お子様といっしょに入浴している場合などは、入浴後すぐにスキンケアができないこともあるでしょう。このような場面では、オールインワンタイプやミストタイプの化粧水が役立ちます。
オールインワンは、化粧水・美容液・乳液・クリームなど複数のステップをひとつにまとめた製品で、忙しい朝や疲れた夜でも手早くケアできるのが特長です。
ミストは顔に吹きかけるだけで素早く水分補給できるため、脱衣所に置いておけば入浴後すぐにケアを始められます。顔だけでなく、全身のスキンケアにも手早く使えるのでおすすめです。

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肌の水分量を、毎日の保湿で維持しよう

肌の水分は、血流によって供給され、肌内部のヒアルロン酸や角質層のバリア機能によって保たれています。ですが、洗いすぎや不適切なスキンケア、乾燥環境、紫外線、加齢などが重なると水分が逃げやすくなり、水分量を維持するのは困難です。

肌の水分量を維持するには、日々のスキンケアできちんと保湿することが大切です。スキンケアの順番やタイミング、ヒアルロン酸などのスキンケア成分を意識して、無理のない範囲で保湿を続けていきましょう。

よくある質問(FAQ)

肌の水分量の目安はどれくらいですか?

肌の水分量の目安として、スキンチェッカーの数値であれば35~50%前後が望ましいとされ、20~30%程度まで下がると乾燥肌として感じられることがあります。ただし、測定機器や部位、季節、環境によって数値が変わりやすいため、同じ条件で比較することを心掛けましょう。

肌の水分量が低下する要因は?

肌の水分量が低下する要因はさまざまで、複数重なることもあるため注意が必要です。具体的な要因としては、強すぎる洗浄で皮脂や天然保湿因子が流出する、保湿を化粧水だけで済ませ乳液やクリームを使わない、過度に角質ケアを行う、外気の乾燥、紫外線、加齢によるヒアルロン酸や皮脂の減少などが挙げられます。

肌の水分量を意識したスキンケアのポイントは?

肌の水分量を意識したスキンケアのポイントは、洗顔→化粧水→乳液・クリームの順番を基本とし、水分をたっぷり与えたあと油分で蓋をすることです。導入美容液を使う場合は化粧水の前、通常の美容液は化粧水の後に使います。洗顔後・入浴後は早めに保湿をすることも大切です。すぐに保湿に取りかかれない状況の方は、オールインワンタイプやミストタイプのスキンケア用品を活用するといいでしょう。

この記事の監修

松田明子

専門は美容皮膚科、腎臓内科、内科。東京女子医科大学卒業。大学病院、都内総合病院勤務を経て2017年に都内美容クリニック院長に就任。2023年3月よりsenshin clinicの美容皮膚科医長に就任。現在は都内美容クリニック勤務。

所属学会:日本内科学会(認定医)、日本透析医学会(専門医)、日本腎臓学会(専門医)、日本再生医療学会(会員)、日本抗加齢学会(会員)、日本美容皮膚科学会(会員)

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