夏に体がだるい理由のひとつは栄養不足?
日常でできる対策を紹介
夏に体がだるい理由のひとつは栄養不足?日常でできる対策を紹介

公開日:2026年4月22日 更新日:2026年4月22日
夏に体がだるい理由のひとつは栄養不足?日常でできる対策を紹介

夏になると、なんとなく体がだるい、疲れが抜けないと感じる方は多いのではないでしょうか。暑さのせいだと考えがちですが、実はそれ以外の要因が重なっているかもしれません。
この記事では、夏に体がだるくなる理由として栄養不足や寒暖差疲労を取り上げます。併せて、今日からできるだるさ対策と、夏におすすめの食事の工夫についても紹介しますので、無理のない範囲で実践してみてはいかがでしょうか。

夏に体がだるくなる主な原因

夏に体がだるくなる主な原因は、暑さを背景とした食事の変化や室内外の温度差などです。まずは、これらが体に与える影響を整理しておきましょう。

必要な栄養素がきちんと摂取できていない

夏は暑さの影響で食欲が落ちやすく、冷たい麺類や喉ごしのよい飲み物ばかりを口にしてしまいがちです。その結果、たんぱく質やビタミン、ミネラルといったエネルギー産生のために必要な栄養素をきちんと摂取できず、だるさを招くことがあります。

例えば、エネルギー代謝を支えるビタミンB群が不足するとだるさを感じやすくなります。
ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変換する際に欠かせない栄養素です。麺類などの糖質中心の食事ばかりしていると、糖質をエネルギーに変えるビタミンB1が大量に消費され、枯渇してしまいます。
ビタミンB2・B6も脂質やたんぱく質の代謝をサポートする役割があり、これらが不足するとエネルギーが十分に生み出されにくくなります。もちろん、エネルギーの基となる糖質や脂質、たんぱく質が不足してしまえば、エネルギーを生み出すことは困難です。

また、ミネラルは汗によって排出されるため、汗をかく季節には不足する可能性があります。鉄分は血液が酸素を運ぶために必要な成分で、不足すると体のすみずみまで酸素が届きにくくなり、倦怠感や集中力の低下を招くことがあります。さらに、カリウムやナトリウムなどが不足すると、筋肉のだるさやこむら返り(足がつる)を起こしやすくなるでしょう。

クーラー病・寒暖差疲労

夏のだるさには、いわゆる「クーラー病」や、屋外と室内の温度差によって生じる「寒暖差疲労」が関わっている可能性もあります。

気象庁のデータによると、日本の夏(6~8月)の平均気温は上昇傾向にあり、2025年は基準値から+2.36℃と、1898年の統計開始以降で過去最高を記録しています。2023年・2024年も+1.76℃で歴代2位となっており、近年の夏は年々暑さが厳しくなっている状況です。そのため、冷房をうまく使わなければ、健康面での危険もあるといえます。

一方で、冷房の利いた室内に長時間いて、体が必要以上に冷えてしまい、血行不良や肩こり、胃腸の不調などを感じたことはないでしょうか。こうした状態は一般的に「クーラー病」と呼ばれ、体のだるさにつながりがちです。

さらに、猛暑の屋外と冷えた室内を短時間で何度も行き来すると、体が急激な温度変化にさらされます。人の体温が一定に保たれているのは自律神経の働きによるものですが、急激な温度変化により自律神経が乱れてしまい、疲れやすさやだるさ、頭が重い感じなどの不調につながることがあります。これが「寒暖差疲労」と呼ばれる状態で、体温調節を担う自律神経が過剰に働き、エネルギーを消耗してしまう(自律神経のオーバーヒート)状態です。

日常生活でできる夏のだるさ対策

夏のだるさを防ぐためには、どのようなことに気をつければいいのでしょうか。ここでは、日常生活に取り入れやすいだるさ対策を紹介します。

栄養素と水分をしっかり摂取する

エネルギーを産生する材料は、食事から摂取するのが基本です。特に、エネルギー代謝に関わるビタミンB群や、疲労感の軽減に役立つとされるクエン酸(梅干しや柑橘類に多く含まれる)などは、夏こそ意識して摂取したい栄養素です。

また、夏は汗をかきやすいためこまめな水分補給が必須ですが、水分だけを摂取しているとミネラル不足に陥ることもあります。ミネラルを含む麦茶やスポーツドリンクを上手に取り入れ、脱水とともにミネラル不足を防ぎましょう。

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屋外と室内の温度差を小さくする

寒暖差疲労を抑えるには、屋外と室内の温度差をできるだけ小さくすることが大切です。目安として、冷房の設定温度と外気温との差ができるだけ5℃程度になるよう意識してみてください。

また、冷房の風が直接体に当たると、局所的に冷えやすくなります。風向きを上向きや壁側に変えたり、サーキュレーターで空気を循環させたりして、体に直接風が当たらないように調整しましょう。オフィスや電車など、自分で温度をコントロールしにくい環境では、薄手のカーディガンやひざ掛け、ストールなどを携帯しておくと、冷え過ぎを防ぎやすくなります。

このように、冷房を「我慢する」のではなく、「上手に付き合う」ことで、体への負担を軽減できるでしょう。

軽い運動と入浴で血流を整える

夏のだるさには、冷房による冷えや、冷たい飲み物・食べ物のとり過ぎで体の内側が冷えることも関わっていると考えられます。体が冷えた状態が続くと血流が滞り、疲れを感じやすくなることがあります。負担にならない範囲で、ストレッチや軽いウォーキングなどを取り入れてみてはいかがでしょうか。

特におすすめなのは、比較的涼しい朝の時間帯に行う軽い運動です。太ももやふくらはぎの大きな筋肉を動かすことで血行がよくなり、栄養や酸素が全身に届きやすくなります。急にハードな運動を始める必要はなく、10~15分程度の散歩やストレッチから始めるだけでも、体が少し軽く感じられるのではないでしょうか。

また、夏はシャワーだけで済ませてしまいがちですが、できればぬるめ(38~40℃程度)のお湯にゆっくり浸かることをおすすめします。湯船につかることで血行が良くなり、自律神経のバランスが整いやすくなります。クールタイプの入浴剤を使えば、湯上がりもさっぱりと過ごせるでしょう。

睡眠と休息を確保する

十分な睡眠とこまめな休息も、だるさ対策には欠かせません。夜にしっかり眠ることで、日中に蓄積した疲れを回復しやすくなります。

寝室では、先程の寒暖差対策を踏まえつつ、冷房を活用して快適な室温を保ちましょう。冷房をつけたまま寝るなら、26~28℃を目安に、外気温や体調に合わせて「少し高めかな?」と感じる程度に調整すると冷えすぎを防げます。寒さを感じやすい方は、3時間程度で切れるようタイマー設定するなど、体調に合わせて心地よい眠りの環境を整えてください。

また、就寝1~2時間前からはスマートフォンやPCの使用を控え、照明をやや落としてリラックスできる時間をつくることも大切です。光の刺激を減らしてゆったりした音楽を聴いたり、ストレッチや読書をしたりして心身を落ち着かせると、眠りに入りやすくなります。

それでも睡眠が十分ではないと感じる方は、睡眠の質をサポートする機能性表示食品などを取り入れることも一助になるかもしれません。自分に合った方法を組み合わせながら、無理のない範囲で続けてみてはいかがでしょうか。しっかり休養しても2週間以上だるさが抜けない、あるいは体重減少や微熱を伴う場合は、単なる夏バテと過信せず、早めに内科を受診してください。

夏の食事を工夫する

夏のだるさをやわらげるには、日々の食事のとり方も重要なポイントです。ここでは、夏におすすめの食材や調理法、簡単なレシピのアイディアを紹介します。

夏におすすめの食材

夏の食事には、疲労回復に役立つビタミンB群やクエン酸、ミネラルなどの栄養素を意識して摂取するとよいでしょう。これらの栄養素を摂取するには、以下のような食材がおすすめです。

夏におすすめの調理法

食欲が落ちやすい夏は、喉ごしがよく、さっぱり食べられるメニューがおすすめです。例えば、たっぷり野菜を乗せた冷やしうどんやあえ物、冷製スープといった冷たいまま食べられる料理はいかがでしょうか。

野菜を蒸したり、肉を下茹でしたりする際には電子レンジを活用すれば、火を使う時間を短くでき、キッチンでの負担も軽くなるでしょう。

夏のおすすめレシピ

夏に食欲がないときでもさっぱりと食べられ、だるさ対策にも役立つおすすめの一品として、「豚しゃぶと夏野菜の梅あえ」を紹介します。ビタミンB1を含む豚肉や、クエン酸を含む梅干し、カリウムを含むきゅうりなどを使った、夏らしいメニューです。

<「豚しゃぶと夏野菜の梅あえ」の材料>
・豚しゃぶ用肉
・きゅうり、トマト、さらしタマネギなどの夏野菜
・梅干し(種を除いて叩いたもの)
・調味料(酒、しょうゆ、みりん、少量のごま油など)

まず、豚しゃぶ用の薄切り肉を耐熱皿に広げて酒をふり、ふわっとラップをかけて、電子レンジで100gあたり1分~1分半を目安に加熱します。豚肉を冷ましているあいだに野菜を食べやすい大きさに切っておきましょう。豚肉の粗熱がとれたら野菜を合わせ、梅肉と調味料を混ぜたタレであえるだけです。
冷製で喉ごしがよく、火を使わずに作れるため、暑い日にぴったりの一品になります。茹でて冷水で締めたうどんに乗せるのもおすすめです。

食事と生活習慣で夏のだるさを防ごう

夏に体がだるくなる背景には、暑さだけでなく、食欲低下による栄養不足や、冷房の影響によるクーラー病・寒暖差疲労など、いくつかの要因が重なっている可能性があります。
栄養素と水分をしっかり摂取するほか、室内外の温度差を適切に調整する、軽い運動・入浴をする、十分な睡眠と休息をとるといった視点で日常生活を見直すことが大切です。

少しずつ生活を整えることで、夏のだるさを防いで快適に過ごしましょう。

よくある質問(FAQ)

夏に体がだるくなる原因は?

夏に体がだるくなる原因のひとつは、暑さによる食欲低下や偏食です。特にビタミンB群や鉄分、ミネラルといった必要な栄養素がきちんと取れていないことで、エネルギー不足や倦怠感を招きやすくなります。
さらに、冷房の効いた室内と暑い屋外を行き来することで自律神経に負担がかかる「寒暖差疲労」や、体の冷えによるクーラー病も、体のだるさを感じる要因になりえます。

夏のだるさを防ぐには?

夏のだるさを防ぐには、日常生活の中で体への負担を減らす工夫が大切です。エネルギー代謝に関わるビタミンB群やクエン酸を含む食品を意識してとり、こまめな水分補給で脱水やミネラル不足を防ぎましょう。また、冷房による室内外の温度差を抑え、軽い運動や入浴で血流を整えることも効果的です。さらに、十分な睡眠と休息を確保し、疲れをため込まない生活を心がけることが、夏のだるさ対策につながります。

夏におすすめの食材や調理法はありますか?

ビタミンB1を含む豚肉やうなぎ、クエン酸を含む梅干しやレモン、カリウムを含むきゅうりやトマトなどの夏野菜は、だるさ対策に役立つ食材としておすすめです。喉ごしのよい冷製メニューやあえ物にすると、食欲がないときでも食べやすくなります。例えば、豚しゃぶと夏野菜の梅あえのように、一皿でたんぱく質やビタミン、ミネラルをまとめて摂取できるメニューを意識すると、栄養バランスを整えやすいでしょう。

この記事の監修医師

武井 智昭

小児科医・内科医・アレルギー科医。2002年、慶応義塾大学医学部卒業。多くの病院・クリニックで小児科医・内科としての経験を積み、現在は高座渋谷つばさクリニック院長を務める。感染症・アレルギー疾患、呼吸器疾患、予防医学などを得意とし、0歳から100歳まで「1世紀を診療する医師」として地域医療に貢献している。

所属学会:日本小児科学会専門医・指導医、日本小児感染症学会認定インフェクションコントロールドクター(ICO)、抗菌化学療法認定医、日本プライマリケア学会認定医、認知症サポート医、日本小児感染症学会認定医、日本臨床内科医会専門医、日本糖尿病学会認定医、一般社団法人 予防医療研究協会 監事、一般社団法人医療人材育成機構 理事