二日酔いにいい食べ物や食べ方は?
飲む前後におすすめの食品成分
二日酔いにいい食べ物や食べ方は?飲む前後におすすめの食品成分

公開日:2026年6月18日 更新日:2026年6月18日
二日酔いにいい食べ物や食べ方は?飲む前後におすすめの食品成分

飲み会の翌朝、大して飲んでいなくても二日酔いになった経験や、いつもより飲酒量が多かったのに二日酔いにならなかったという経験はありませんか?
二日酔いのつらさは元々の体調にも左右されますが、飲む前後に食べた物や食べ方に影響されることもあります。

この記事では、お酒を飲んだときの体への影響と、体内でのアルコール分解に関連する食品成分や食べ方を紹介します。また、二日酔いの朝に避けたほうがいい食べ物と食べ方についても見ていきましょう。

お酒を飲んだ体内で起こること

二日酔いは、飲んだお酒に含まれるアルコールによるものです。特に、アルコールを分解する過程で生じるアセトアルデヒドの影響と、アルコールの利尿作用による脱水が不調を招きます。ここでは、アルコールの分解過程と、アルコールが体に与える影響を紹介します。

アルコールがアセトアルデヒドに変化

体内に入ったアルコール(エタノール)が、肝臓で分解される過程を見てみましょう。

胃から吸収されたアルコールは、血液を経て肝臓に入ります。肝臓では、アルコール脱水素酵素がアルコールを分解し、アセトアルデヒドが生じます。アセトアルデヒドは、アセトアルデヒド脱水素酵素の働きで酢酸に変わり、さらに水と二酸化炭素に分解されたのちに体外へ排泄されるのです。

アセトアルデヒドを分解する能力には個人差があります。分解や排泄が進まずに体内に残っているアセトアルデヒドは、二日酔いなどの不調を招くことがあります。

アセトアルデヒドと水分不足が不調を引き起こす

頭痛やだるさといった二日酔いの症状は、アセトアルデヒドによって引き起こされるものです。また、アルコールには利尿作用があり、水分不足を招きます。水分不足は頭痛や倦怠感、口の渇きにつながりやすいため、飲んだ翌朝はこまめな水分補給が大切です。

さらに、お酒の種類や飲み方によっては胃粘膜への刺激が強くなり、食欲低下や吐き気、胃痛を感じやすくなることもあります。胃の状態が悪いときはお酒を控えめにし、おつまみも脂っこいものや刺激物は避けましょう。

アルコール分解をサポートする食品成分

アルコールは肝臓で処理されますが、食事から摂取できる栄養素や成分には肝臓の働きをサポートするものがあります。これらの食品成分はバランスの良い食事から摂取するのが基本ですが、食事だけでは難しい場合は、目的に合わせたサプリメントを活用するのも選択肢のひとつです。

酢酸菌:アルコール分解をサポートする

酢酸菌とは、酢酸を産生する菌の総称です。酢酸菌に関する研究では、酢酸菌に含まれるアルコール脱水素酵素が、肝臓においてもアルコール分解をサポートする可能性が示唆されています。

酢酸菌は、漬物などの発酵食品や、にごり酢などに含まれています。透明なお酢はろ過される工程で酢酸菌を含まない場合があるため、にごり酢を選んで炭酸ドリンクなどにしてみてください。

糖質:エネルギー不足を補う

肝臓がアルコールを分解する過程では、エネルギー源として血液中の糖質が使われます。その結果、血糖値が急激に下がり、だるさや冷え、集中しにくさ、しびれ、手の震えなどを感じることがあるのです。 飲酒中のおつまみに糖質が少なかった場合や、あまり食べなかった場合は、翌朝に消化しやすい形で糖質を補給するとエネルギー源の確保に役立ちます。

翌朝の食事としては、おかゆ、うどん、バナナなどがおすすめです。吐き気があるときは無理をせず、少量ずつ食べるといいでしょう。やわらかいパンにジャムやはちみつを少量乗せるなど、胃の調子に合わせた工夫も有効です。

オルニチン:肝臓の働きをサポートする

オルニチンはアミノ酸の一種で、肝臓の解毒作用をサポートする働きをもつと考えられています。肝臓の解毒作用とは、アルコールや医薬品成分を分解して無害な物質にする働きです。

オルニチンは、しじみやチーズなどに多く含まれます。しじみは具材として料理に加えやすく、しじみ汁にすれば朝のメニューにぴったりです。チーズはたんぱく質や脂質も含むため、胃が敏感なときは量や種類を調整してください。

ウコン由来のクルクミン:肝機能をサポートする

ウコンに含まれるクルクミンは、肝機能をサポートする成分として期待されています。一方で、人間での効果が十分に示されているとは限らないため、過度に頼りすぎないことが大切です。

クルクミンの摂取方法は、ウコン飲料や加工食品、サプリメントなどさまざまありますが、まずは水分補給と休養を優先し、その上で自分に合った方法をとり入れるのがいいでしょう。

二日酔いの朝におすすめの食べ物

二日酔いの朝は食欲がわかないものですが、何も食べないとアルコール分解に必要なエネルギーが足りず、回復が遅くなるかもしれません。ここでは、二日酔いの朝におすすめの食べ物と、食べやすくする工夫を紹介します。

炭水化物とたんぱく質を摂取する

アルコールを分解する過程では肝臓がエネルギーを多く消費するため、血糖値が下がりやすくなります。炭水化物はこの低血糖状態を補い、たんぱく質は肝臓の働きを支える材料として役立つため、二日酔いの朝には両方をバランスよく摂取するのがおすすめです。

炭水化物は、おかゆ、うどん、やわらかいパンなど飲み込みやすいものを選び、最初はいつもの半分程度から試すとよいでしょう。
たんぱく質は、卵、豆腐、鶏むね肉など脂が控えめな食材がおすすめです。ゆで卵は手軽ですが、固さが気になる場合は茶碗蒸しや温泉卵にすると食べやすくなります。

発酵食品とクエン酸は食べやすさを重視

発酵食品は腸内環境を整え、アルコールで乱れた胃腸のコンディションをサポートすることが期待されます。クエン酸は体内でのエネルギー代謝に関わるため、だるさの軽減という観点で注目される成分です。

発酵食品の中でも、ヨーグルトはたんぱく質も補いつつさっぱりと食べられます。乳糖が苦手な方は、種類や量を調整してください。
クエン酸を含むレモンや梅干しは、香りや酸味で食欲を促してくれますが、酸が強すぎると胃に負担をかけてしまうことがあります。レモンの搾り汁に水とはちみつを加えて飲む、梅干しを少量だけおかゆに落とすなど、刺激を弱める工夫が有効です。

汁物で胃を温めながら栄養素を補う

味噌汁やスープなどの汁物は、胃を温めながら水分と塩分を一度に補える点が魅力です。
例えば、サラダチキン、豆腐、卵、生姜、ねぎを使った中華だしで煮込んだスープであれば、たんぱく質や野菜もまとめて摂取でき、胃にもやさしいメニューになります。仕上げに梅干しを少量落とし、香りと酸味を足すのもおすすめです。

二日酔いの朝には控えたい食べ物・飲み物

二日酔いの朝にとると、胃や肝臓への負担になりやすい食べ物・飲み物もあります。さらにつらくなってしまわないために、ここで紹介するものは避けるといいでしょう。

脂っこいものや刺激が強いもの

揚げ物や背脂の多いラーメン、肉類など、脂質の多い食事は消化に時間がかかり、胃の負担を高めてしまいます。また、二日酔いで吐き気があるときは、脂っこいものが症状を強めることがあります。辛味や酸味が強すぎる料理も、胃への刺激になるため控えめにしてください。

アルコールやカフェインを含むもの

お酒を飲んだ翌朝の飲酒、いわゆる「追い酒」は避けてください。前夜のアルコールを肝臓が分解しているところに、さらにアルコールを追加することで分解時間が延長され、不調からの回復が遅れかねません。また、利尿作用により体内の水分不足が進み、全身倦怠感を招いたり、メンタルに影響したりすることもあります。

利尿作用のあるカフェインを含むコーヒーや濃い緑茶、エナジードリンクなども控えましょう。水分補給には常温~ぬるめの水、スポーツドリンク、麦茶などがおすすめです。

二日酔いにいい食べ物や食べ方で、体への負担をやわらげよう

お酒を飲むと二日酔いになるかどうかは、お酒の量や個人の体質差もありますが、飲む前後にとった食べ物に影響されることもあります。二日酔いにいいとされる食品成分を試して、自分に合うものを探してみてはいかがでしょうか。

お酒を飲んだ翌朝は、温かい汁物や消化しやすいおかゆやうどん、野菜のスープといった形で、炭水化物・たんぱく質を少量でも摂取したほうが回復の助けになります。脂っこい食事、追い酒、カフェインのとりすぎは避け、休養とこまめな水分補給を優先しましょう。

二日酔いにならない程度の酒量にとどめるのが理想ですが、飲みすぎてしまうこともあるかもしれません。そのような場合も、飲む前後やおつまみの内容に気をつけ、翌朝も無理のない範囲で食事をとって、体への負担をやわらげましょう。

よくある質問(FAQ)

吐き気やだるさといった二日酔いの症状が出る理由は?

吐き気やだるさといった二日酔いの症状が出る理由は、アルコールが分解される過程で産生するアセトアルデヒドの影響、アルコールの利尿作用による水分不足、アルコールの胃への刺激などが重なるからです。
吐き気やだるさの症状は個人差が大きく、同じ飲酒量でも出方は異なります。

二日酔いの朝は何も食べなくてもいいですか?

二日酔いの朝には無理に食べる必要はありませんが、長時間何もとらないとエネルギー不足が続いてしまうため、少量でも補うほうが回復の助けになります。まず水分・塩分・糖分を少量から補い、胃が許す範囲でおかゆやスープなど少量から始めるといいでしょう。

酢酸菌を含む食品にはどんなものがありますか?

酢酸菌を含む食品には、漬物などの発酵食品や、にごり酢があります。透明なお酢はろ過されており酢酸菌を含まない場合があるため、にごり酢を選ぶことが大切です。炭酸で割るなど、飲みやすい方法で試してみてください。

この記事の監修

武井 智昭

小児科医・内科医・アレルギー科医。2002年、慶応義塾大学医学部卒業。多くの病院・クリニックで小児科医・内科としての経験を積み、現在は高座渋谷つばさクリニック院長を務める。感染症・アレルギー疾患、呼吸器疾患、予防医学などを得意とし、0歳から100歳まで「1世紀を診療する医師」として地域医療に貢献している。

所属学会:日本小児科学会専門医・指導医、日本小児感染症学会認定インフェクションコントロールドクター(ICO)、抗菌化学療法認定医、日本プライマリケア学会認定医、認知症サポート医、日本小児感染症学会認定医、日本臨床内科医会専門医、日本糖尿病学会認定医、一般社団法人 予防医療研究協会 監事、一般社団法人医療人材育成機構 理事

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